命に危険を及ぼすレベルとして、気象庁が「災害」と呼んだ猛暑は、8月上旬まで続きました。複数の地域で40度超えが聞かれ、熱中症による死者も出る中で、それでも通常と変わらず通勤・通学し、外回りや屋外での活動を続けることは、果たして正解なのでしょうか。災害レベルの異常事態でも「これまでと同じことをやり続けるのは思考停止」として、暑さで柔軟に働き方を変える人や企業も現れているのです。「地域で格差があり、学校に冷房がないなら、親も子どもも在宅にして、テレビ会議で仕事と授業をやればいい。暑さで死者が出るなど、どう考えても異常事態なのに、同じことをやり続けるのは思考停止です」そう警鐘を鳴らすのは、大手外資IT企業でブランドマーケティングを担当する、山本さん(37)です。山本さんは「気象庁も災害レベルと発信する中で、そもそも会社や学校に絶対に行くという前提をなぜ変えないのか。学校に冷房をつけるというのも必要でしょうが、議会にかけて予算をつけてとやっていたら夏が終わります」と、疑問を投げかけています。